カタログ燃費の表記は「WLTCモード」に変わりました。
それによって、燃費が良いとイメージのあるプリウスがランク外になりました。
アクアやノートもありません。
今までは1991年から「10・15モード」でした。
2011年からは「JC08モード」という表記になりました。
2017年の夏からは「WLTCモード」が使われるようになりました。
目次
ではWLTCモードとは今までとどう違うのでしょうか?
WLTCモードの一番の特徴は「市街地道路」と「郊外道路」と「高速道路」で走行シチュエーションが分かれています。
シチュエーションで全然燃費が違いますよね。
分かれて比較がしやすくなったのは非常に良いことです。
一方ではカタログ比較サイトでは燃費が表記されなくなるなど使い辛くなった面もあります。
WLTCモードの良い点
WLTC測定の基本3モード(「市街地道路」と「郊外道路」と「高速道路」)と総合モードを見ると、そのクルマの得意な走行パターンが瞬時に分かります。
自分の得意なシチュエーションがあると思います。
それに合わせて評価できるのは非常にメリットですね。
街乗り低速では良くないけど、高速走行では燃費が悪化しないとか、街乗りで良い燃費なのに高速走行でガクッと燃費が大きく落ちる車など、分析はできるようになりました。
10モード、10・15モード、JC08の様に単純比較してしまうと「実燃費」と全然違うと言う人が多く現れておりました。
WLTCモードは定着する?
ここ数年でもコロコロ測定基準が変わっているので、きちんと定めて欲しいところですね。
欧米など海外では昔から実燃費に近い値を出しています。
たまにニュースになりますが、数字を盛ってれば訴訟沙汰になっており、良い事です。
アメリカだとプリウスの燃費は半分くらいの表記です。
訴えられたので、最低燃費表示にしています。
「日本人はなぜ訴えないか」外国では不思議なんだそうです。
日本は昔から広告の力が強く忖度が出てしまいます。
今は、その考えはどの業界も無くなりつつあります。
車に関しても、国際商品が同じ土俵で比較できなかったこと自体がおかしな事です。
WLTCモードで同じ車として比較できる環境が出来たのは良いことです。
WLTCモードでの課題とは
公文書で出ているWLTC試験項目と計算書を見ると、中には得体の知れない「係数」が存在します。
素人的考えでは「小難しい計算式の影に、実燃費に近づけるための変な係数」が入っているんじゃないの?と思っちゃいます。
もう少し分かりやすくできないかとも思います。
日本の場合、海外と違って平地じゃないうえ架橋・高架や丘・山岳等の位置エネルギを計算式に盛り込む必要もありそうです。
でないと坂道、下りで全然燃費が違い「実燃費」とはなりません。
実燃費に近づけたはいいが、まだ「ぬるい」部分があるような気もします。
燃費の良い車のみんなの口コミ
DJ型デミオ(ディーゼル6MT)、平均でいつも25キロ弱だから確かに実燃費はいいかも。
ただ、うちは郊外だから渋滞は通勤時間や休日以外はないし、ちょい乗りをしなかったら燃費はそこそこ伸びます
私のRB3型オデ(ガソリンCVT)ですら12キロ近くを保っているので、そもそもが燃費に好影響な地域なのかも。
デミオ(MAZDA2)は6速MT限定だと30キロ越えした強者もいるみたいだし、燃費ってやっぱり個体差や道路事情、乗り方で同じ車でも数キロぐらいは変わりますよね。
マツダ2ガソリンの燃費はなかなか良い感じです。6ATできっちりWTLCモード通りの高速・郊外でリッター19km強出ます。他社のCVTに劣らない。
少し前まで現行のプリウスPHVに乗ってたんだけど走りも燃費(電費)も異次元だった。
異次元すぎてセカンドカーの(大食らいの)アメ車の出番がほぼ消えてしまった。HVをすっ飛ばしてPHVに行ったけど本当に凄い技術だと思った。
次は1.0L 3気筒のクルマ納車待ちだけど久々に内燃機関オンリーのクルマに戻るので楽しみです。
この秋にレンタカーでカローラスポーツのHVモデルを借りてTHS2を初体験したけれど、バッテリーがニッケルだった事もあって、モーター出力が大きい割にジェネレーターでの回生量が低すぎて、2モーターの良さを生かしきれてない感じがした。
実燃費ならスズキ軽乗用車のMTノンターボ2WD車が一番良い。
夏と冬では10%位の差が有るが運転者の技術次第で一般道で平均23㎞/Lは行ける。空いた道路なら25㎞/L以上も可能。
なぜプリウスが上位ランクにないの?
プリウスやアクア、ノートはWLTCモードに変わる前に発売された車です。
JC08モードでは測定していますが、WLTCモードで測定していないので、WLTCモードのランキングには入りません。
WLTCモードで測定すれば、上位に入ることは間違いないでしょう。
ただ、メーカーは販売中の車ぐらいはWLTCモードを表示してほしいものですね。
消費者側にとっては比べるのが大変です。
燃費の表示の規格を変更するのであれば、国交省はメーカーに対して速やかなる新規格での燃費表示に変更するように指導して欲しいものです。
現在販売中の車はWLTCモードを表示させて同じ目安でなければ、ユーザーやディーラーでも対象車を比較するのに困ります。
国土交通省が2019年12月2日にWLTCモードが良かった順の最新版を発表
①1位 トヨタ「カローラスポーツ」になりました。
2018年6月に発売された新型モデルで、1.8リッターガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド仕様の「HYBRID G」、「X」グレードです。
30.0km/Lでもっとも良い記録になりました。
価格帯は216万から282万になります。
②2位 トヨタ「カローラ」になりました。
またもやトヨタになりました。
セダンタイプのカローラです。
1.2リッターと1.8リッターのガソリン車と1.8リッターハイブリッド車(2WD/電気式4WD「E-Four」)が設定されており、1.8リッターガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車の「S」、「G-X」になります。
29.0km/Lを記録しており、2位となりました。
価格帯は193万から275万円になります。
③3位 ホンダ「インサイト」になりました。
ここでプリウスに似た形のホンダのインサイトが出てきました。
2018年12月14日(4年ぶり)に発売され話題となりました。
1.5リッターガソリンエンジン+2モーターとなり、グレードはLXとなります。
28.4km/Lを記録しており、3位となりました。
価格帯は332万から369万になります。
③4位 トヨタ「C-HR」になりました。
4位になんとSUVが出てきました。
C-HRは、2016年12月に発売されており、コンパクトなSUVとして人気があります。
1.2リッターのガソリン車と1.8リッターハイブリッド車になっており、グレードは「S」と「G」になります。
25.8km/Lを記録しており、4位となりました。
価格帯は236万から309万になります。
⑤5位はホンダ「シャトル」とマツダ「マツダ2」になりました。
ホンダのワゴンタイプである「シャトル」とマツダのコンパクトタイプである「マツダ2」になります。
シャトルの方は1.5リッターガソリンエンジンと1.5リッターガソリンエンジン+モーターでグレードはHYBRID・Honda SENSINGになります。です。
価格帯は180万から277万になります。
マツダ2は1.5リッターのガソリンエンジンと1.5リッターディーゼルエンジンになっており、1.5リッターディーゼルエンジンと6速MTを組み合わせた2WD車となります。
両方とも25.2km/Lを記録しており、5位となりました。