あと1か月でWBC(ワールドベースボールクラシック)ですね。大谷選手は残念ながら出られなくなってしまいましたので、他の選手たちに頑張ってもらうしかないですね。小久保監督が一番心配だという声も多いですが、おかしな采配をしないことを望みます(笑)
WBCが開催されるまでに押さえておきたいルールがあります。以前と変わった点もあるのです。順位の決定方法、タイブレーク、投手の球数制限を中心に詳しくお伝えしますね!
順位の決定方法
1次・2次ラウンドでは、各プールで総当たりで試合をし、上位2チームが次のラウンドに進出することができます。
順位は勝敗で決定されますが、勝ち数が同じ場合もあり得ます。その場合、前回大会までは、当該チームの得失点率差で順位を決定していました。得失点差ではなく、「得失点率差」です。
得失点差と得失点率差では意味が違います。ここで言う得失点率差とは、(総得点÷イニング数)-(総失点÷イニング数)です。なぜ、得失点差ではなく、得失点率差で順位が決定されていたのかというと、野球は攻撃イニングが8回までしかない場合もありますよね。
その場合、得失点差では、不公平だからです。しかし、2017年のWBCでは、新しくプレーオフ制度が導入されます!
4チームで総当たり戦だと、複数のチームが同じ勝敗数になることが普通にあります。例えば、以下のような場合。
- Aチーム:2勝1敗
- Bチーム:2勝1敗
- Cチーム:2勝1敗
- Dチーム:3敗
「同率チームの順位決定ルール」というものがあります。これにより、順位が決定され、その順位によってプレーオフを行います。(※実は、「同率チームの順位決定ルール」はまだ決定されていない。(2017年2月6日現在))
上の例で言うと、順位が「1位 Aチーム」、「2位 Bチーム」、「3位 Cチーム」だったとします。そうなった場合、Aチームは次のラウンド進出決定です。BチームとCチームがプレーオフを行います。
もう1つ例を挙げます。以下のような場合。
- Aチーム:3勝
- Bチーム:1勝2敗
- Cチーム:1勝2敗
- Dチーム:1勝2敗
この場合、Aチームは2次ラウンド進出決定です。B、C、Dチームが1勝2敗で並んでいますが、「同率チームの順位決定ルール」により、「2位 Bチーム」、「3位 Cチーム」、「4位 Dチーム」だったとします。
その場合、4位のDチームは、敗退です。BチームとCチームでプレーオフを行います。
理解できましたか?
タイブレーク
延長10回が終了しても同点の場合、11回からはノーアウト1・2塁から試合を始めます。(前回大会では、延長13回からの適用でした。)
試合時間を短縮するためでしょうね。また、アメリカでは、投手の肩は消耗品だという考え方です。投手への負担を軽減する目的があるのでしょう。
タイブレークでは、戦略が必要です。バントで確実に点を獲るか、大量得点狙いで打ちに行くか・・・。いずれにしろ、後攻のほうが臨機応変に対応できますから、有利ではないでしょうか?
投手の球数制限
投手には球数制限があります。
1次ラウンド
1人の投手が投げられる球数は65球までです。また、他にも投手の球数に関するルールがあります。
球数 | 制限 |
---|---|
50球以上 | 中4日開けなければならない。 |
30球以上 or 2試合連続登板 |
中1日開けなければならない。 |
2次ラウンド
1人の投手が投げられる球数は80球までです。その他のルール(50球以上投げた場合/30球以上投げた場合/2試合連続登板)は、1次ラウンドと同様です。
準決勝・決勝
1人の投手が投げられる球数は95球までです。ただし、30球以上準決勝で投げた場合は、決勝で投げることはできません。
その他のルール
コールドゲーム
1次ラウンド、2次ラウンドではコールドゲームがあります。(準決勝・決勝ではコールドゲームなし。)5回終了時に15点差、7回以降では10点差が付いた時点で試合終了となります。
予備投手枠
1・2次ラウンド終了後、怪我に関係なく、投手を2人まで交代可能です。
まとめ
- 各プールで総当たり戦をした結果、2勝1敗のチームが3チームで並んだ場合、同率順位の決定規則により、順位決定後、2位のチームと3位のチームでプレーオフを行う。
- 1勝2敗のチームが3チームで並んだ場合、同率順位の決定規則により、順位決定後、2位のチームと3位のチームでプレーオフを行う。(4位のチームは敗退。)
- 延長10回が終了しても同点の場合、11回からはノーアウト1・2塁から試合を始めるタイブレーク制度適用。
- 投手には球数制限があり、1次ラウンドでは65球、2次ラウンドでは80球、決勝・準決勝では95球まで。
- 1・2次ラウンドで、【50球以上投げた場合】、【30球以上投げた場合/2試合連続登板した場合】は、それぞれ【中4日】、【中1日】開けなければならない制限がある。
- 30球以上準決勝で投げた場合は、決勝では投げることができない。
- 1・2次ラウンドでは、コールドゲームあり。決勝・準決勝ではコールドゲームなし。
- 予備投手枠は、1・2次ラウンド終了後、怪我に関係なく投手を2人まで交代可能。