あなたは容疑者の手錠をモザイクで隠す理由を知っていますか?
よくテレビのニュースやネットニュース等では、逮捕されて手錠をかけられた人が映されていますが、手錠の部分がモザイクがかかっています。なぜモザイクで隠す必要があるのでしょうか?
今回は、容疑者の手錠をモザイクで隠す理由を解説します。
容疑者の手錠をモザイクで隠す理由は?
容疑者の手錠をモザイクで隠す場合もあれば、布をかけて隠す場合もありますね。これはなぜなのか?
その理由は、人権保護のためです。まだ容疑者の段階で、まだ犯罪者だと決まったわけではないからです。もしも、誤認逮捕だった場合や、えん罪だった場合、その人は犯罪を犯していないのに、手錠をかけられた姿が世間にさらされたということになります。
容疑者の映像は国民の知る権利として必要ですが、見せしめの報道となり得る手錠の映像は自粛しているということです。
もし犯人ではない人が手錠をかけられた映像がテレビで流された場合、もう世間からは犯人扱いされてしまいますよね。「こいつが容疑者か。やりそうな顔してるな。絶対こいつが犯人だ!」みたいに思われることもあるはずです。
確かに、容疑をかけられて逮捕される人は、疑わしい理由が何かしらありますし、犯人である可能性は高いでしょう。しかし、有罪か無罪かは裁判してから確定するのであって、容疑者の段階では有罪ではないのです。
容疑者の手錠をモザイクで隠すようになったきっかけは?
昔は容疑者の手錠はモザイクで隠されていませんでした。
先ほど、「見せしめ」という表現を使いましたが、ある事件で、警察関係者が写真撮影用に手錠&腰縄姿を撮影させたことがありました。
この事件は三浦和義事件(ロス疑惑)です。容疑者だった三浦氏は、「有罪が確定していない被疑者を晒し者にする行為は人権侵害である」として提訴し、三浦氏が勝訴しました。
このことがきっかけで、人権保護のために、警察においては、頭から衣服を被せて顔を隠したり、手錠を布で隠す等の措置をとったり、報道機関においては、映像で手錠をかけられた容疑者が映った場合は、手錠にモザイク処理を施す等自主規制をするようになりました。
しかし、例えモザイク処理されてたとしても、手錠をかけられていることに間違いはないのですから、意味がないような気もします(汗)
警察24時ではモザイクなし?
手錠にモザイク処理を施す理由は人権保護のためと上で言いましたが、最近の警察24時では、手錠をかけるところがモザイクなしで普通に放映されているようです。
ただ、この場合は、容疑者の顔にモザイクがかかっていますし、名前も出ないので、人権侵害にはならないからという理由かもしれませんね。顔にモザイクがかかっているなら人権侵害で訴えられることもないでしょう。
また、既に有罪が確定した人だからという理由もあるのかもしれません。
まとめ
- 容疑者の手錠をモザイクで隠すのは人権保護のため。
- 容疑者の手錠をモザイクで隠すようになったのは、三浦和義事件(ロス疑惑)で、警察関係者が写真撮影用に手錠&腰縄姿を撮影させたことを、三浦氏が、「有罪が確定していない被疑者を晒し者にする行為は人権侵害である」として提訴し、勝訴したことがきっかけとなっている。
いかがでしたか?私もこれは知りませんでした。手錠がかけられているだけなのに、なぜ隠す必要があるの?と思っていましたが、そんな理由があったんですね。
しかし、日本では有罪確定率が99%のようなので、まぁ、ほぼ間違いなく犯罪者ではありますけどね。