葉酸を摂取しなければいけない妊娠時期のママさんにとって、どのように葉酸を摂ろうかと考えていると思います。
「食事から葉酸を摂れるのであれば、天然成分だしその方が好ましそう!」
と、葉酸を豊富に含む食品や食材をさがしているのではないでしょうか?
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そこで今回は、天然葉酸を多く含むオススメの食べ物をご紹介していきたいと思います。
それでは早速見ていきましょう!
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葉酸ってどんな栄養素?
葉酸とは健康の維持には必要な生理活性物質で、水溶性ビタミンに分類され、ビタミンB群に属するアミノ酸となります。
ビタミンM、ビタミンB9、プロテイルグルタミン酸という別名も持っています。
ここではこの物質の特性を紹介し、後半では多く含む食品について解説します。
葉酸の一日に必要な摂取量は?
まず、この物質の推定平均必要量についてですが、成人では200μg程度とされていて推奨量は240μgと言われています。
妊娠や授乳によって必要量は増加し、妊娠期には+400μg、授乳期には+100μgが目安です。
これを忘れていると欠乏症に陥ってしまいます。
葉酸不足による影響
またその他の欠乏症の原因としては、アルコール中毒に陥ってしまったり小腸に病気を抱えているなどの状況が考えられます。
またアスピリンや避妊薬のピルなど、特定の薬剤の投与によって欠乏症が起こることもあります。
このような状態に陥ってしまうと、免疫の機能が減衰したり消化管の機能に異常をきたす結果をもたらしてしまいます。
これは細胞の生まれ変わりをサポートする機能が低下してしまうことによります。
すると心臓病や大腸がん、子宮頸がんのリスクも発生します。
特に子宮頸がんについてですが、ストレスや不規則な生活によって傷ついた子宮を回復させる効果があるので、必ず摂取した方が良いと言われています。
適正量摂取している人は、していない人に比べてリスクが低くなっているという研究結果もあります。
妊娠時の葉酸不足は胎児や母体が危険に
また妊娠期の葉酸の欠乏は神経管閉鎖障害を招き、最悪の場合には妊婦の死に至ったり無脳児の出産に繋がってしまうので、十分な注意が必要です。
葉酸を摂取することで胎児の神経管閉鎖障害リスクを低減できますので、十分な量の葉酸を摂取するようにしましょう。
妊娠時の貧血は葉酸不足が原因の場合も
貧血といえば、鉄分不足を思い浮かべる人が多いと思いますが、妊娠中に限っては『葉酸不足』によって貧血が引き起こされることも。
妊婦さんは、お腹の赤ちゃんの身体を生成するため、たくさんの葉酸を消費します。
さらに、身体の血液の量がとても増えますので、血中の赤血球を作る葉酸が不足してしまいがちになり、貧血を起こしやすくなるということなんですね。
認知症の予防にも効果的
妊娠時に加えて、認知症の予防にも効果が期待できます。
認知症には葉酸だけでなくビタミン類全般の十分な摂取が非常に効果的です。
しかし、これはあくまでリスクを減らすことができる、ということにとどまると言われています。
動脈硬化を予防できる
さらに動脈硬化の予防にも効果的という研究結果があります。
そもそも動脈硬化とはアミノ酸の一種であるホモシステインの影響によるものです。
これが血液中で増加すると、血栓を作ってしまうことが原因だからです。
しかし葉酸にはこのホモシステインを無害な物質へと変換する働きがあります。
ですから非常に効果的というわけです。
美容や健康に
皮膚や粘膜を健康に保つ働きも持ち合わせていますので、葉酸を積極的に摂取することで、『皮膚の代謝アップ』や『細菌が体内へ侵入するのを防ぐ役割を持つ粘膜を頑丈にしてくれる』効果も期待出来ます。
これも認知症予防の場合と同じように、その他のビタミン類と併せて必要量を摂取することが重要です。
特にビタミンB12は積極的に摂取することで、肌ツヤの維持に効果を持たせられます。
葉酸不足によって、口内炎や消化器官の不調を引き起こす場合も。
葉酸摂取はサプリメントでの摂取が簡単
それではこのようにたくさんの良い効果がある葉酸は、どのようにして日常の中で摂取すれば良いのでしょうか。
まず一つ目の方法としてはサプリメントという手があります。
忙しい生活や乱れた食生活の中でこの物質を効率よく摂取するためには、非常に効果的と言えます。
また、厚生労働省の発表によると、『妊娠時の葉酸摂取』は食事から摂取できる天然葉酸よりも、栄養食品などサプリメントに含まれる合成葉酸で「毎日400μg (マイクログラム)の葉酸摂取」をするように呼びかけています。
食品から摂取できる天然葉酸の方がオーガニックなイメージがあるので、どうしても良いイメージを持ちますが、妊娠時に限っては合成葉酸が配合されている葉酸サプリメントで摂取するようにしましょう。
ただ、天然葉酸が全く効果がないというわけではなく、妊娠時における天然葉酸の効果が医学的に立証されていない為です。
天然葉酸を含む食品には、他にも栄養素をバランスよく含まれていることが多く、身体に必要な栄養素を取り入れることができますので、日々意識して食べるようにしておきましょう。
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食べ物から摂取できる葉酸は、天然葉酸となります。
ただ、天然葉酸の場合には、吸収率が低い為にある程度の量の食品を食べないと、なかなか身体に吸収されません。
ここでは、それぞれの食べ物に対して100gあたりの葉酸の含有量をお伝えしていきます。
それでは、葉酸を多く含むオススメ食品をご紹介していきたいと思います!
ブロッコリー
ブロッコリーには、ゆでたものでも100gあたり120μgの葉酸が含まれています。
ですが、必要以上に加熱してしまうとブロッコリーに含まれる葉酸が失われてしまいますので、避けた方が良いです。
また、葉酸の吸収率を高めてくれるビタミンCや、葉酸以外の栄養素も豊富に含んでいますので、妊娠中は積極的に摂取するようにしましょう。
ほうれん草
ほうれん草は、ゆでた場合は100gあたり110μg、炒めた場合は100gあたり140μgほど含まれています。
ほうれん草も効果的に摂取できる食材ですが、こちらもブロッコリーと同様に加熱のしすぎには注意しましょう。
鉄分が不足することによる貧血を予防するためにも効果的です。
春菊
また春菊もおすすめしたい食材となります。
春菊には100gあたり100μgの葉酸が含まれています。
春菊の良いところはビタミンB12やビタミンB6、さらに鉄分やカルシウムなどを豊富に含むので、より良い相乗効果を期待することができます。
モロヘイヤ
モロヘイヤには100gあたり250μgの葉酸が含まれています。
モロヘイヤを日常的に食べている人は少ないと思いますが、葉酸摂取を意識するあまり、ここでご紹介している食材ばかりの食生活では飽きてくると思いますので、たまに違った食材を使用する時の候補にしてみましょう。
モロヘイヤを使用したメニューには、スープがおすすめ。
つわりのひどい妊娠時でも、スープなら口にしやすいですし、他の栄養素の豊富な食品と合わせて摂取しやすい調理方法になります。
かぼちゃ
煮たり茹でたかぼちゃで100gあたり75μgの葉酸が含まれています。
かぼちゃは緑黄色野菜の代表的な食材ですよね。
葉酸以外にもβカロチン・ビタミンC/E・食物繊維・ポリフェノールなどが摂取できます。
たたみいわし
たたみいわしには100gあたり300μgの葉酸が含まれています。
おやつのように食べやすい一方、コレステロール値も高いので、大量に摂取することは避けましょう。
手軽に葉酸を多く摂取できるオススメ食品5選
焼き海苔
もっとも豊富に葉酸を含んでいる食品は焼き海苔だと言われています。
その含有量は他の食べ物から群を抜いて多く、100gあたり1900μgとなっています。
ですから一般的な8枚切りのサイズでは、1枚あたり53μgも入っています。
また焼き海苔にはミネラル分も豊富に含まれているという点も、焼き海苔の良いところです。
枝豆
逆に料理に使いやすい食べ物としては枝豆やブロッコリーなどがあります。
枝豆の場合は茹でてから食べるということが大事になります。
茹でることによってより豊富になり、100gあたり260μgの含有量になります。
そのままビールのつまみなどにして食べても良いですし、サラダやチャーハンなどに入れるのも良いとされています。
※妊娠時にはもちろんビールなど飲酒はやめましょう。
納豆
納豆は100gあたり120μgの葉酸が含まれています。
1パックに換算すると、だいたい45g~50g入りになりますので、54~60μgになります。
キウイ
キウイには100gあたり36μgの葉酸が含まれています。
やっぱりフルーツですので、葉酸以外にも豊富に栄養素を含んでいる食材となります。
レモンには及びませんが、レモンの約2/3ほど(ゼスプリ・サンゴールドキウイならレモンの8倍)のビタミンCの含有量となっていますし、カロリーも低めでオススメです。
いちご
いちごには100gあたり90μgの葉酸を含んでいます。
いちごも洗うだけで手軽に食べられて、ビタミンCも豊富!
さっぱりとしているので、妊娠中の辛いつわりの時にも食べやすく、オススメの食品ですね。
注意が必要な葉酸を含む食品
レバー
次に豊富に含まれている食べ物は鶏レバーです。
鶏レバーの場合の含有量は100gあたり1300μgという、こちらも効率良く摂取できるようになっています。
しかし、妊娠中には注意が必要なビタミンAも豊富に含んでいます。
ビタミンAは網膜細胞などの保護に用いられ、欠乏してしまうと夜盲症などを引き起こしますが、妊娠中の摂取には注意が必要になります。
ビタミンAの一種である【脂溶性ビタミン『レチノール』】の摂取量が多くなると、奇形児の発症リスクが高まる恐れがあります。
うなぎ
高級食材では生うにやウナギの肝などでも効率的な摂取が可能です。
しかしこのようなものを毎日食べ続けるのは難しいですし、痛風の危険性も。
さらに、先ほどのレバーと同様、うなぎに含まれる葉酸は、【脂溶性ビタミン『レチノール』】になりますので、注意して摂取する必要があると言えます。
玉露茶
飲み物からも効率的に葉酸を摂取することができます。
その最たるものが玉露茶です。
玉露茶には100gあたり1000μgほど含まれています。
またお抹茶などの緑茶系も一般的に含有量は多いのが特徴です。
ですが、カフェインの含有量も大変多くなっていますので、妊娠中に玉露茶からの葉酸摂取は控えましょう。
調理には注意!葉酸は水分や加熱に弱い
冒頭で『葉酸は水溶性ビタミン』ということをお伝えしましたが、これは葉酸が水に溶けやすい性質を持つということ。
さらには、加熱などで火を通すことによっても失われやすい特徴があります。
また体内への吸収率は、約50%ほどとかなり低め。
ですので、食材から葉酸を摂取しようと思うと、調理方法に注意したり、たくさんの量を食べるようにしないと、なかなか十分な量の葉酸を摂取することが出来ません。
なるべく加熱は短くできる料理にしたり、蒸し料理や電子レンジでの加熱で水に溶けだしにくくする必要があります。が大切です。
ここで一番のおすすめは、先ほどご紹介した『枝豆』です。
さやに包まれた状態で加熱しますので、葉酸が外に流れ出にくく、葉酸が残りやすくなります。
十分な量の摂取には「葉酸サプリメント」がオススメ
どうしても食材から葉酸を摂取しようとすると、手間がかかってしまうことになります。
ですが妊娠期間中や授乳期などは特に『葉酸摂取』が大切になりますよね。
そこで、『葉酸サプリ』を飲むことで、推奨されている1日の葉酸摂取量を簡単に、そして安定して摂ることができます。
もちろん、葉酸サプリだけに頼るのではなく、日々の食生活もきちんと意識して、天然葉酸を含めて他の栄養分もしっかり摂るようにしましょうね。
葉酸サプリの必要性や、効果などの詳細についてはこちらの記事を参考にしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
妊娠中や授乳中には、ママさんの身体に葉酸は必須の栄養素になります。
特に妊娠時の葉酸不足には、『胎児の奇形』『流産』『早産』の大きな危険性がありますし、妊娠時・授乳時に限らず、口内炎や貧血・消化器官の不調などの影響も…。
- 野菜を食べる頻度が少ない
- ファーストフードばかり
- つわりがひどくて食べれていない
という方は要注意ですよ。
お腹の中の赤ちゃんの正常な発育のためにも、今回ご紹介した食品だけでなく、幅広い栄養素を摂取できるようバランスの良い食事を習慣づけておきましょう!
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