高温期について知ろう!
高温期12日目といえば、卵子と精子が出逢い『受精卵』となっている場合なら『子宮内膜への着床』が完了しているタイミングになります。
あなたがもし妊活中のベビ待ちさんでしたら、生理予定日前でも「ハラハラ」「ドキドキ」しながら、自分のからだの変化に意識を集中させてしまっているんじゃないでしょうか?
出血やおりもの、体温の低下など1つ1つが気になってくる時期ですし、思わず妊娠検査薬で確かめたくなりますよね。
そこで今回は、妊娠しているときに【高温期12日目頃】にあらわれる妊娠超初期症状や妊娠検査薬の使うタイミングなど、詳しく見ていきたいと思います!
妊娠が判明した場合、この時期の赤ちゃんにとって最も大切な栄養素『葉酸』を摂取する必要があります。
効果の高い葉酸の種類やサプリメントはこちらでご紹介しています。
妊娠しているのかしていないのか、この時期は特に判断が難しい期間になります。ちょっとしたからだの変化に振り回されないように、高温期12日目に意識すべきポイントをご紹介します。それでは一緒に見ていきましょう♪
目次
「受精卵の着床完了」の時期は「高温期12日目」!
生理周期でみる場合、高温期に入った日が『排卵日』と言われています。
排卵後、性交渉をすることで卵子と精子が出逢い『受精卵』となった場合、受精卵は『子宮内膜への着床』の準備をし始めます。
受精した卵子は、細胞分裂しながら卵管を通り抜け、およそ【7日間】という時間をかけて『子宮内膜』に到着します。
その後、およそ【5日間】じっくり時間をかけて、受精卵が絨毛(じゅうもう)※1を生やして子宮内膜にしっかりと固定することができると『妊娠の成立』となります。
※1 絨毛とは受精卵が着床したときに生やす細い糸のようなもの
ここまでで約【12日間】かかります。
排卵日翌日が高温期1日目となりますので、排卵日の性交渉により受精していた場合は、受精卵の着床が完了する『高温期12日目』が妊娠を左右する大切な時期になるんです。
排卵日当日に受精したと仮定すると、
- 受精後、子宮を目指し受精卵が移動を開始する
- 高温期7日目に受精卵が子宮内膜へ着床する
- 高温期12日目に受精卵が子宮内膜への固定完了(妊娠成立)
という流れになります。
着床の時期には個人差アリ
少数派にはなりますが、高温期12日目よりも早い9日目で妊娠検査薬で陽性の反応が出たケースがあります。
逆に、性行為のタイミングや体調によっては、高温期12日目よりも遅い着床になってしまう場合も。
上記のとおり、受精した時期やあなたの体調によっても多少前後しますので、『高温期12日目』は1つの目安となります。
高温期12日目にあらわれる妊娠の兆候や症状ってあるの?
もし受精していた場合、子宮内膜への着床が始まると、妊娠の兆候を知らせてくれる様々な症状があらわれてきます。
まず、受精卵が絨毛(じゅうもう)※1を生やして子宮内膜へ着床することで、女性ホルモンの一種である【hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)】が分泌されます。
すると、受精卵を守るために妊娠を維持しようと
- 【プロゲステロン(黄体ホルモン)】
- 【エストロゲン(卵胞ホルモン)】
という女性ホルモンの分泌量も次第に増加していきます。
これらのホルモンが体内のホルモンバランスを急激に変化させるため、あなたのからだが『妊娠の兆候(妊娠初期症状)のサイン』を送ってくれるようになります。
生理予定日を過ぎてから、こんな症状がある場合は「妊娠初期症状」の可能性も?
では妊娠していた場合、高温期12日目に起こる症状にはどのようなものがあるのでしょうか?
超初期症状!妊娠していた場合の兆候はコレ
高温期12日目頃にみられる妊娠超初期症状には、次のような症状がありますので参考にしてみてください。
- わずかな出血(着床出血)
- 熱っぽい、眠気
- おりものの質が急に変化する
- つわりのような吐き気(胸に軽いムカムカ感)
- 頭痛や腰痛
これらの症状は必ずあらわれるわけではないのですが、上記の症状がでたあとに妊娠が発覚したケースが多くみられます。
2回目以降の妊娠のときも、1回目の妊娠と同様の症状がでるとは限りません。その時の体調や体質によってあらわれる症状が異なる場合が多くなります。
また、生理前にあらわれる症状と似ているものもありますので、妊娠と見分けるのは難しいのですが、この時期に『少量の出血』がみられた場合は、妊娠の兆候の『着床出血』である可能性があります。
着床出血ってどのくらいの妊婦さんが経験するの?
妊娠の兆候として知られる着床出血ですが、全ての人に起こるわけではありません。
上記のアンケート結果をみてみると、だいたい10人に1人が自覚されている割合となっています。
着床出血の症状は見逃されやすいことから、実際の割合はもう少し高く「妊娠した人の10~20%」ほどの人に起こっているとみられています。
着床出血ってどのようにして起こるの?
「そもそも何で出血するの?」
「血が出ても大丈夫?」
と不安な気持ちになる人もいるかもしれません。
着床出血とは、生理の血と比べると「ごく少量」の出血が起こる現象で、医学名では【月経様出血】といいます。
パンツに「茶色く薄いシミ」や「ピンク色の薄いシミ」がついたり、おりものに血が混じった『茶おり』などが挙げられます。
なぜ出血をするかというと、子宮内膜に着床した受精卵から突出した絨毛(じゅうもう)※1が子宮内膜表面の細胞を溶かし、受精卵をしっかりと沈みこませる過程で起こります。
傷つけられた子宮内膜から出血する量はごく微量なのですが、人によっては生理と間違うほどの出血量になる場合もありますので、「生理がきた」と勘違いすることも。
ですが生理がくる場合、通常では基礎体温が『高温期』から『低温期』に突入します。
もし出血が確認できてからも、基礎体温が継続して高い場合は『妊娠の兆候』と言えるでしょう。
高温期12日目の体温低下は生理の予兆?妊娠の可能性は?
先ほどもお伝えしましたが、一般的に生理がくる前には「ガクッ」と基礎体温が低下します。
順調に高温期が12日目まで続いていたにもかかわらず、体温が下がってしまうと、
「あ~、生理がくるんだ。今回も妊娠しなかった…。」
なんてショックを受けてしまう気持ちがよく分かります。
ですが、基礎体温が低下したとしても、妊娠がくることもあるんです。
一時的な基礎体温の低下は妊娠兆候?インプランテーションディップとは?
生理になる場合は、高温期から低温期に突入したあと、基礎体温が低い状態で生理を迎えます。
ですが、1日だけ一時的に基礎体温が下がり、生理がこないまま高温期に戻る場合があります。
これは、妊娠の兆候のうちの1つで、
「インプランテーションディップ」
と呼ばれる妊娠超初期症状になります。
インプランテーションディップとは?
インプランテーションディップは、妊娠の兆候の1つになります。
受精卵が着床したタイミングで体温が1日だけ(基本的には)下がる現象で、高温期の7~10日目頃に起きます。
これは女性のからだをコントロールしている2つの女性ホルモンの働きが関係しています。
・プロゲステロン(黄体ホルモン)
妊娠に備えて体温を上げる作用があり、「排卵後~生理前」or「妊娠~出産」の時期に分泌されます。
・エストロゲン(卵胞ホルモン)
妊娠に備えて子宮内膜を厚くさせたり体温を下げる作用があり、「生理の終盤~排卵前」or「妊娠~出産」の時期に分泌されます。
着床が成功すると、本来【排卵後~生理前半】には分泌されることがないエストロゲン(卵胞ホルモン)が大量に分泌されることになり、高温期にもかかわらず一時的に体温が低下し、翌日にはまた体温が高くなるという現象が起こるんです。
ちなみに英語で、インプランテーション=着床、ディップ=低下という意味となり、『着床による一時的な体温低下』はアメリカではすでに広く認知されています。
通常であれば、受精卵が子宮内膜に着床しはじめるタイミングの【高温期7日目~10日目】に起こる症状になりますが、着床時期には個人差もあるため、稀に高温期12日目頃にみられる場合もあります。
また、注意しないといけないのは、インプランテーションディップを経験するのは10人に約2人の割合ととても少なく、誰にでも起きるわけではないということ。
体調不良、生活習慣によっても体温は左右されやすいので、計測ミスにも気をつけましょう。
妊娠検査薬はまだ早い?フライング検査
なんとなく妊娠の兆候があるようなからだの変化を感じると、「もしかして妊娠してるかも!」と思っちゃいますよね?
すると、次にしたくなるのはもちろん『妊娠検査薬』での検査。
でも妊娠検査薬といえば、生理予定日の1週間後から使用できるので、高温期12日目から9日後の21日目が一般的です。
「生理予定日の1週間後なんて待ちきれない!」という人もいると思いますので、生理予定日の1週間後よりも前に検査する『フライング検査』や、それ以降じゃないと使用できないのかを見ていきましょう。
陽性・陰性を判定する仕組み
妊娠検査薬は、受精卵が着床したあとに分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)に反応し、「陽性」/「陰性」を判定しています。
妊娠することで分泌されたhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)は、少しずつ尿中の濃度が上昇していき、生理予定日1週間後の高温期21日目には50mIU/mL~という量に達します。
妊娠週数とhCGの分泌量(単位:mIU/ml)
妊娠週数 hCGの分泌量 2週 0.2mIU/ml 3週 20~50mIU/ml 4週 50~200mIU/ml 5週 200~1000mIU/ml 6週 1000~6400mIU/ml 7週 4000~12800mIU/ml 8週 4000~256000mIU/ml 9~10週 8000~256000mIU/ml 11週~ 12800~64000mIU/ml
50mIU/mLは【妊娠検査薬が検知できる判定可能な量】となっており、尿の中にどのくらいのhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が含まれているかによって、妊娠しているかどうかを私たちに知らせてくれる仕組みになっているんです。
妊娠検査薬を使う時の手順
妊娠検査薬を使うときは、箱に本体と一緒に入っている説明書をよく読んで使いましょう。
ここでは正しい使い方の流れを簡単にご紹介します。
妊娠検査薬を使う時の正しい流れ
- 製品を箱から取り出し、アルミ袋を開封します。
- 本体のキャップを外します。
- スポンジのようなスティック状になっている採取部分に尿をかけます。
(うまく尿をかける自信がない場合は、紙コップに採尿してからスティックの先を5~20秒間尿に浸します※製品によって秒数は異なります) - 本体のキャップをすぐに閉めます。
(逆さまにしないように気を付けて下さい) - 水平な場所に置き「終了窓にラインがでるまで」1分ほど待ちます。
- 「終了窓にラインがでたら」判定窓を確認しましょう。
判定窓に縦線のようなラインがあらわれたら、『陽性=妊娠している』ということ。
もしラインがあらわれていない場合は、『陰性=妊娠していない』ということになります。
「フライング検査で陰性反応」は妊娠していないわけじゃない!
フライング検査は、【生理予定日1週間後】よりも早い段階で妊娠検査薬を使って検査することをいいます。
どうしても、妊娠しているかどうかって早く知りたくなりますもんね。
「検査してみたらもしかしたら反応がでるかもしれない…。」なんて検査してしまう人も多いと思います。
市販の妊娠検査薬は、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の量が50mIU/mL以上でないと反応できません。
たとえ妊娠していたとしても、十分な量のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が尿内に含まれていない可能性が高いので、陰性の結果がでることが多くなってしまいます。
ですので、フライング検査を行った場合に陰性の判定がでたとしても、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)がまだ十分に足りないだけかもしれませんし、『100%妊娠していない』ということにはなりません。
妊娠している可能性もまだ残されていますので、正しい結果が確認できる『生理予定日の1週間後』に再度検査を行ってみましょう。
フライング検査の結果に期待しすぎて、陰性だったときのストレスなどが溜まることもありますので、あまりおすすめはしていませんが、もっと早く結果が知りたい場合は一般の妊娠検査薬ではなく、次でご紹介する【生理予定日から使用できる早期妊娠検査薬】を使用してみましょう。
生理予定日前の検査には早期妊娠検査薬を使ってみよう
「どうしても正確な結果を早く知りたい!」と望む人もいると思います。
そういった場合には、早期妊娠検査薬を使ってみましょう。
早期妊娠検査薬は、通常の妊娠検査薬に比べ早い時期の判定が可能になっていて、
一般の妊娠検査薬のhCG検出量 | 50mIU/mL~ |
早期妊娠検査薬のhCG検出量 | 25mIU/mL~ |
と、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の検知する反応下限値の量を25mIU/mLに引き下げたものです。
25mIU/mLというと、受精卵の着床から3日ほど経った頃とほぼ同等量。
日本で発売されている早期妊娠検査薬は『生理予定日当日』から、海外製品の早期妊娠検査薬は『生理予定日4日前』から検査可能になっています。
より早く結果を確認したい人は、海外製品を個人輸入で取り寄せたり、代行輸入の販売店で購入していますが、商品が届くまでに日数がかかるため、購入を検討するときは時間に余裕をもって注文するようにしてくださいね。
生理予定日から1週間&生理がくるまではあくまで参考程度に
妊娠検査薬で陽性・陰性の判定結果がでた時は、嬉しかったりガッカリしたり…。
でも高温期12日目頃にでた検査の結果は、あくまで参考程度に考えておきましょう。
早期妊娠検査薬で陽性でも化学流産の可能性も
妊娠検査薬の正確率は、ほぼ100%に近い99%です。
なので、妊娠を示す『陽性のサイン』がでた場合は妊娠していることになるのですが、早期の場合はまだ『化学流産』しやすい時期でもありますので、手放しで喜べるわけではないのです。
化学流産とは、受精卵が何らかの原因で着床できなかった、または着床したけど継続できなかった場合に、その後出血とともに流れ出てしまうことをいいます。
受精卵自身に問題があることも多く、防ぎようのない現象になりますので、その後の経過を見守ることしかできません。
臨床的には妊娠の診断を下す以前の早期流産は、20歳までには約50%、40歳では96%にも達するのではないかと推定されています。
引用元:金山レディースクリニック
上記の引用のとおり、【妊娠の診断を下す以前の早期流産=化学流産】となるのですが、かなり高い確率で起こっています。
これは、妊活中で妊娠検査薬を使っていない限り、私たちの知らないところでいつの間にか起きている可能性が高いことを示しています。
早期の検査にはこのようなリスクがあることも、念頭に入れるようにしておきましょう。
フライング検査での陽性はすぐに病院で受診しない!
『陽性』が出ると、産婦人科に行って妊娠していることを確認してもらいたくなっちゃいますよね。
ですが、フライング検査の場合、『陽性』のサインで妊娠していたとしても、エコー検査(超音波検査)で『胎嚢(たいのう)』が確認できるのは、妊娠5週目の生理予定日1週間後以降になりますので、この時期まで待ってから受診するようにしましょう。
早く赤ちゃんを確認してもらいたいからとすぐに受診したとしても、「胎嚢(たいのう)も胎芽(たいが)も見えませんね」と言われてしまいます。
もし、高温期にもかかわらず突然多めの出血があったり強い下腹部痛がある場合には、妊娠しているかどうかに関わらず、一度産婦人科でみてもらった方がいいでしょう。
「症状がない」、「陰性」でも諦めないで!
高温期12日目といえば、妊娠している場合ですと、順調にやっと着床が完了する頃。
超初期症状があらわれる人もいますが、「全くからだに変化を感じることがなかった」というママさんも多くいますので、妊娠の兆候や症状がないからとガッカリしないようにしてくださいね。
また早期段階ででた妊娠検査薬での『陰性』は、まだまだ諦めなくてもいいですよ。
妊娠していた場合でも、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の分泌量の増加スピードには個人差がありますし、検査薬が反応していないだけかもしれません。
高温期が続いているのであれば、妊娠の可能性は捨てずに、正確な判定ができる生理予定日1週間後まで待つか、あと数日待ってみてから再度検査してみましょう。
妊活&妊娠発覚後には「葉酸サプリ」がオススメ!
妊娠が発覚した場合に限らず、妊活中の人であれば『葉酸サプリ』で葉酸の摂取を心掛けるようにしましょう。
厚生労働省が妊活中の人と妊娠が分かっている人には「毎日400μg の葉酸摂取」を推奨しています。
葉酸を摂取することで、胎児の先天性異常などの発症リスクを軽減できますので、健全な赤ちゃんを産むためにも葉酸摂取をオススメします。
効果が高い葉酸サプリの正しい選び方やおすすめの葉酸サプリについてはコチラの記事でご紹介しています▼
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまで『高温期12日目』に関わる疑問点についてご紹介しました。
高温期12日目は受精卵にとっては1つの節目となる段階になります。
- 受精卵の着床が完了する
- 妊娠超初期症状があらわれる
- 着床出血が起きる
- フライング検査は早期妊娠検査薬を使う
- フライング検査での結果は参考程度にする
- 葉酸の摂取が大切
など、ざっとまとめてみましたが、これだけたくさん意識することがあるんですね。
現在、妊活中で毎月悩み辛い思いをしている人もいらっしゃると思います。
今回の記事を参考に、高温期12日目に起きるからだの変化を意識しながら、妊娠しやすいからだ作りもしていきましょうね。
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